2019/08/25 12:30
冬の間、天と大地の栄養をたっぷりと蓄えた茶葉は
春〜初夏の芽吹きに合わせて摘み
日干〜萎凋〜揉捻〜発酵〜乾燥などの工程を経て
約24時間後には紅茶や烏龍茶になります。
同じように育った茶葉でも、職人の腕次第で
美味しいお茶ができるかどうか、ここで分かれます。
◆1ミリ単位の茶つみ
日照時間・雨量・気温・湿度はもちろん
茶葉の品種や茶畑のわずかな標高差によっても
葉の成長具合は毎日変わります。
その成長に合わせて
茶葉の状態が一番いい時を見極めて
ミリ単位の調整をしながら摘みます。
一番茶は4月下旬〜5月中旬
二番茶は6月下旬〜7月中旬
自然は人間の都合に合わせてはくれないので
その間、最適な状態の茶畑があれば
休みなく作業が続く事も多々あります。
それでも
「どんなに時間がかかってもいいから、美味しいお茶を作ろう」
茶園のオーナーと私たちはその心構えで
時には24時間体制で茶葉につきっきりとなり
香りの具合や状態に合わせて
とことんこだわった茶作りをしています。
◆手間もコストも緑茶の2倍以上
質の高い紅茶や烏龍茶を創るためには
茶葉の中でも最上級の
「一芯二葉」や「ペコー」と呼ばれる
柔らかい新芽の部分だけを贅沢に使います。
緑茶にすれば2倍の量で収穫できる所を
半分以下の長さで摘む事になるため
緑茶が主力の小さな茶園にとっては
投資とも言える慎重なチャレンジとなるのです。
◆段階ごとに茶葉が最適な状態であること
緑茶が摘んですぐに炒り~揉み〜乾燥するのに対し
紅茶と烏龍茶は摘んだ日から翌日までの24時間の間に
とても多くの行程をたどります。
紅茶は、室内萎凋~揉捻~玉解き~発酵~揉み~熱乾燥。
烏龍茶は、日光萎凋~室内萎凋〜揺り~炒り~揉み~回転乾燥~熱乾燥。
その日のわずかな気温や湿度への細かな対応が
お茶の香りの生死にかかわるので
どれも茶葉の状態の見極めがとても重要な、気の抜けない作業となります。
ここが製茶担当の腕の見せどころ。
◆他には真似できない、独自のおとたま製法
揉む時にはマシーンの周波数を天体と同じ調律にしたり
純正律のオクターヴ(和音が最も美しく響く)になるように設定します。
特定の周波数や音の振動を与えることで
丸みのあるまろやかなお茶に仕上がります。
製茶担当は茶葉と向き合う時には
「茶葉たちが美味しいお茶になるように、
このお茶を飲んだ人たちが幸せになりますように」
と願いながら、祈りの歌を捧げます。
その歌声は天上に響く聖歌のような美しい音色なのですが
毎日変わる茶葉の状態に呼応するように
出てくる歌も毎日変化するのです。
これらの秘密の旋律を私たちは音の魂、「おとたま」と呼んでいます。
ちきゅうのたねの「和音茶」「おとたま茶」の名前の由来となっています。
◆2019年は、新たな仲間が増えました!
さて、令和元年の新茶は、50種類近く作った中から
厳しいテイスティングとブレンドを経て、7種類のお茶が生まれました。
パッケージデザインも一新し
一つひとつにパステル調のやさしいイラストをあしらいました。
昨年のちきゅうのたねの物語に登場した、太陽、月、花の香に加え
大地、泉、森の蜜、ミロクが仲間入りしました。
一覧はこちらからご覧いただけます。